認知症とは、『物忘れを中核症状とした症状群』のことを言います。
すなわち、認知症という『状態』と考えると分かりやすいです。
認知症という『状態』になる病気は多くあります。
まず診察を受けて、認知症の原因を特定することで治療法が少しずつ異なります。必ずしも認知症の原因がはっきりする訳ではありませんが。
経験的に、介護度が3を超えると自宅での介護が難しくなります。
認知症の中核症状(物忘れ)の他に、様々な症状が出てくることがあります。
不眠、大声だし、徘徊、暴言/暴力行為、妄想、異食、弄便などが挙げられます。これらは中核症状と対比して『周辺症状』と言われます。
この周辺症状が出てくると、物忘れは軽度でも自宅での介護が難しくなります。
介護 = 認知症のおじいちゃん、おばあちゃんの面倒を見ること、と考えて良いでしょう。大切なのは、介護は長期間続くということです。
「何とか家で見てあげたい」と考える家族が自然であり、一見介護される側も幸せに見えます。
しかし介護は24時間の管理が必要です。そのため、家で見るためには仕事を辞めor変え、長い時間家族に付きそう必要があります。
慢性疲労に家族は疲弊し、一方で認知症は進むため、どんどん介護度が上がります。介護される側から見ると、専門家でない者に介護を受けるため、受けるべき介護まで手が届きません。
こうなると、介護する側、される側のどちらにとっても不幸な状況になることが多いです。
何とか介護する者が120%の努力をして頑張ったとしても、数年も持ちません。
要するに、介護は「長期間できること」を前提に計画しなければなりません。
無理をするから介護者がうつになるし、暴力行為や介護殺人などが起きてしまうのです。
介護は楽をして下さい。
日本には介護制度がたくさんあります。知らないだけです。プロに任せましょう。
施設に入ってもらうこと=悪いこと、のように思う必要はありません。できないことはできないのです。
施設に入って頂き、こちらはしっかり仕事をして、お土産を持って会いに行ってあげて下さい。施設では受けるべき介護を受けることができるため、それこそ、WIN-WINです。
介護は子育てと同じように、はじめは分からないことだらけです。当たり前です。
プロに聞いて下さい。
まずは医療に繋がることで地域のケアマネージャーに繋がります。まず精神科を受診頂き、そこから介護をはじめていきましょう。
お薬だけで相当良くなられる患者様も多いです。
認知症の原因は多様です。アルツハイマー型では脳内にアミロイドβという異常なタンパク質が蓄積します。レビー小体型ではレビー小体という異常構造物が脳内に出現します。脳血管性では脳梗塞や脳出血により脳の神経細胞が障害されます。
物忘れの程度、発症時期、日常生活への影響を詳しく伺います。認知機能検査(長谷川式簡易知能評価スケールなど)を行い、認知症の種類と重症度を評価します。必要に応じて頭部CTやMRIなどの画像検査を他院に依頼します。
当院では、スタンダード(標準)なガイドラインに基づいた治療を誠実に提供し、
最終的な卒業(終診)を見据えたサポートを行います。
介護は長期間続くため、「長期間できること」を前提に計画しなければなりません。無理をすると介護者がうつになったり、介護殺人などの悲劇につながります。介護は楽をしてください。日本には介護制度がたくさんあります。デイサービスや訪問介護を活用し、必要に応じて施設入所も検討しましょう。
介護度が3を超えると自宅での介護が難しくなります。また、不眠、徘徊、暴言/暴力、妄想などの周辺症状が出てくると、物忘れは軽度でも自宅での介護が困難です。無理をせず、プロに任せることも選択肢の一つです。
まずは精神科を受診してください。診断を受けることで、介護保険の申請やケアマネージャーとの連携が可能になります。早期に医療・介護につながることが、ご本人にとってもご家族にとっても重要です。
加齢による物忘れは「何を食べたか忘れる」程度ですが、認知症では「食べたこと自体を忘れる」ことが特徴です。また、認知症では日常生活に支障をきたす程度の記憶障害や判断力の低下が見られます。
現在の医療では、認知症を完全に治すことは難しいです。しかし、アルツハイマー型認知症では進行を遅らせる薬があります。また、不眠、徘徊、暴言などの周辺症状は薬でかなり改善できます。早期発見・早期治療が重要です。
東京慈恵会医科大学 医学部卒 / 医学博士 / 精神保健指定医 / 日本睡眠学会 総合専門医 / 日本時間生物学会 評議員 / コンサータ・ビバンセ登録医
平成5年5月より成人から老年までの精神疾患の診断・治療に研鑽を積む。大学病院での外来診療に加え、企業のメンタルヘルス科にて産業医として勤務し、不眠をはじめとする睡眠障害の専門診療にも長年携わる。